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対談《鈴木邦男のオンラインで語ろう》

右翼の砦を離れた今

ゲスト・雨宮処凛さん(作家)


2017年10月14日、新宿駅における立憲民主党の選挙演説に、小林よしのりさんと鈴木邦男さんが駆けつけ、話題になった。「なぜ立憲民主に?」と雨宮処凛さん。すると鈴木さんからは、「雨宮さんが新党をつくるという噂は・・?」と逆質問。
この二人の大きな共通点と言えば、右から入って左へ抜けた(そうなの?)という立場。この対談では、それぞれターニングポイントとなった「二十歳の原点」も共通であることがわかった。




なぜ立憲民主党の応援演説を?

雨宮  立憲民主党の応援演説は頼まれて行ったんですか?


鈴木  はい、宮台真司さんから電話があって。



雨宮  そのときのゲストは他に誰が?


鈴木  あとは小林よしのりさん。



雨宮  すごいですね。どっちも右翼。


鈴木  あんなに人が集まった選挙演説は初めて見た。甲州街道から、大きな階段から、全部、人で埋まってる。外国の風景みたいだったね。知り合いがいても近寄れない。 あそこにいたマスコミの人たちは、これでもう変わると思ったんじゃないの。次の日から新聞も論調が変わってましたね。彼らは野党第一党になると。



雨宮  でもやっぱり、自民党がいっぱい取った。


鈴木  でも、比例の得票率は40%くらいですね。



黒川敦彦さんの讃えるべき蛮勇

鈴木  僕はもう一つ、山口県の黒川敦彦さんの選挙応援に頼まれて行ったんです。


雨宮  ああ、「創」で読みました。加計問題をずっと追及している愛媛の人ですね。



鈴木  安倍さんのお膝元ですよ。絶対に勝てっこない。普通だったら立たないよね、ジャーナリストが。


雨宮  お金もかかるし。よくやりましたよね。選挙ポスターも「金返せ、税金泥棒」とかそんなのですよね。



鈴木  本人だって怖かったと思いますよ。いきなり暴力を振るわれるんじゃないかとか、いろいろ思ったはず。それなのによくやったと思ってね。向こう見ずですね。


雨宮  どれくらい票入ったんですか?



鈴木  6000票くらい。


雨宮  6000票! 受け皿にはなりましたよね。



鈴木  びっくりしたんですけど、選挙運動が全然ないんですよ。選挙カーなんて1台も見なかった。


雨宮  どうせ安倍さんで決まってるから。



鈴木  選挙事務所も見たことないし、ほとんどポスターも貼ってない。選挙がないのかって思うくらい。


雨宮  日本国憲法の圏外みたいなところですね(笑)。



右翼のとき初めて憲法を読んで、うっかり感動!

雨宮  鈴木さんがまさか護憲と言い出すとは、誰も思わなかったんじゃないですか。何年も前からけっこう言ってるわけですけど。


鈴木  はい。「自由のない自主憲法より、自由のある押しつけ憲法」ってね。



雨宮  私が右翼運動やってた頃、憲法なんて読んだこともなかった。 右翼=憲法改正なんだから読む必要もない。右翼に入ったら、憲法なんて、堕落と日本人の誇りを奪い取った象徴で、恥ずべきもの。 これがあるから、みんな個人主義で、物と金だけで、欲望に溺れて、みたいなことを言われるわけですよ。そうなんだーと思って、私も「憲法改正」って言ってた。
私、右翼は22歳で入って24歳で辞めてるんですけど、私のいた団体は、合宿やってディベートとかやってたんですよ。98年、99年ころですが。


鈴木  なんて団体?



雨宮  雨宮 超国家主義『民族の意志』同盟。そこで「日本国憲法の是非を問う」というディベートを右翼役と左翼役に分かれてやったんです。 真面目な右翼じゃないですか。私、そういうディベートするなら憲法を読まなきゃと思って、初めて憲法を読んだら、前文でうっかり感動してしまって。


鈴木  へー。